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YOKOGAWAのデータ駆動型 プラント最適操業支援ソリューションとは

昨今、IIoT(Industrial IoT)の進展に伴い、工場のデータを収集し、大量のデータを有効活用する取り組みが進んでいます。 YOKOGAWAは、プラントの運転実績データからプラントモデルを自動的に作成できる、データ駆動型 プラント最適化モデリング技術を開発しました。この技術を用いて、熟練運転員による運転実績データから最適な運転パラメータを算出するシステムを構築し、これをベースに最適操業支援ソリューションを提供します。

経年変化により、従来のモデル予測値は実績値と差異が生じ、チューニングの度に費用と時間がかかることが問題となっていました。 YOKOGAWAは、データ駆動型のプラントモデルを採用したことで、モデルチューニングや再構築を容易にしました。また、導入後の継続的な生産コスト削減を実現し、その効果に応じて報酬をいただく成果シェア型のサービスによって、導入時の費用を抑えています。

※本ソリューションは、最適操業支援システム「DDMOnEX」を用います。
※プラントモデル:一定期間の過去データを学習することにより、プロセスに関連する全ての変数間の関係を特性式として生成します。

YOKOGAWAのデータ駆動型プラント最適操業支援サービス

詳細

プラント 最適操業支援

主な特長

  1. 品質とコストの観点からプラント操業のベストプラクティスを再現
    熟練運転員による過去の良好な運転実績を学習データとしたモデルを活用し、品質確保とコスト最小化を両立するベストプラクティスを再現できる運転操作量を算出します。人為的な操作では、目標とする品質を必ず実現するために、品質レベルが高めになるよう余裕をもたせて運転操作量を設定します。本ソリューションでは過去の運転実績に基づく最適な運転パラメータを一定周期で導き出しますので、余裕を最小限にとどめて、コストを低減できます。

一定周期の最適化制御で過剰品質を改善

  1. 定期的なモデルチューニングにより効果の持続が可能
    データ駆動型モデルなので、設備の経年劣化や操業条件の変更に合わせたモデルのチューニングを短期間で行えます。導入後、プラントの状況に応じてモデルのリチューニングや再構築を行い、継続してコスト削減効果を得ることが可能です。
     
  2. 成果シェア型でサービスを提供
    導入後の継続的な削減を実現し、その効果に応じて報酬をいただく成果シェア型のサービスによって、導入時の費用を抑えます。また、簡易診断とポテンシャル診断を経ることで、期待できる効果に見合う投資であるかどうかを確認したうえでシステム導入の判断が可能です。

成果シェア型でサービスを提供

適応プロセス

以下の様な特性を持つ連続生産プロセスを基本に適応できます。

  • 状態の可視化が難しく (物理量の直接測定が困難) 系の安定や複数の制御系を人手でバランスさせて操業しているプロセス
  • 状況変化によるプロセスへの影響を予測しながら、目標値を変更・運転しているプロセス
  • 複数の制御系を経由しながら製品品質を作りこんでいるプロセス
  • 生産状況に応じて複数要素 (生産量、副産物量、エネルギー使用など) のバランス変更が効果的なプロセス
  • オペレータの操作が品質結果に表れるのに時間を要するプロセス

プラント例

  • バルプ製造 :蒸解工程、晒工程、回収工程
  • セメント製造 :焼成工程 (プレヒーター、ロータリーキルン、クーラー)
  • 原動力設備

お客様との価値共創活動

最適操業支援ソリューションに搭載するプラントモデルは一定期間の過去データを学習することにより生成されます。適切な生産状況の期間を抽出することで効率良いモデリングが可能となります。この作業にはお客様であるプラント操業者の知見が不可欠であり、モデルの作り手と現場の共創活動が重要です。
また、プラントモデルは一度作成して終わりではありません。設備の劣化や外部環境の変動などにより、現実のプラントと差異が生じます。最適化効果の検証、モデルのリチューニングを含めたPDCAサイクルをお客様と共に回すことで、最適化効果を持続させます。
お客様とYOKOGAWAをセキュアな専用回線で繋ぎ、このPDCAを確実に高速で回す仕組みもご提供します。この仕組みを用いて、物理的な距離と時間を大幅に短縮します。

お客様との価値共創活動

システム構成

サービス業務の流れ

本ソリューションでは、簡易診断、ポテンシャル診断、システム構築、成果シェアサービス導入の順にプラントの最適操業の実現を進めます。
まず、お客様のプラントが抱える問題を確認し、問題の解決に本ソリューションが有効であるか、問題を解決することでどの程度の利得が見込めるかを計ります(簡易診断)。次に、過去の運転データからモデルが作成できるかを判断し、モデルを構築して実質的に得られる利得を算出します(ポテンシャル診断)。作成したモデルを推定・最適化計算を行えるサーバーシステムに組み込み(システム構築)、実プラントに適用しつつ効果を測定します(成果シェアサービス)。

サービス業務の流れ

※FS: Feasibility Study(実現可能性調査)

事例

事例1 製紙工場におけるプラント操業最適化

パルプ製造工場では、パルプの材料となる木材チップの種類の変更、生産量の増減などの生産条件の変更があるなかでも、蒸解(※)の度合いを安定させてパルプ収率を上げ、生産効率を向上させることと、エネルギーの効率利用を両立させることが求められています。
※ 蒸解:木材チップを薬品釜に入れ、高温・高圧処理をしてパルプを取り出す工程

チップ材と白液(アルカリ性薬液)を釜に入れ蒸気で温度付けして、高温高圧で煮詰めて、リグニンを溶かし、チップ材からパルプ(繊維分)を取り出します。蒸解度(パルプ中の残留リグニン量の指標)が制御対象となります。

【課題】

蒸解釜は高さ60m程あり、チップ投入からパルプ抽出まで6~8時間ほどかかり、操作変更が蒸解度に影響を与えるまで遅延されます。この為、リアルタイム制御ができない、という制御上の難しさがあり、経験知を基にした手動制御に頼らざるを得ませんでした。

【解決方法】

蒸解度を安定化させながら、よりコストが低い温度設定/白液添加率を計算する予測モデル式を作成しました。パルプ原料の蒸解状態を先行制御します。この結果、蒸解度制御を自動化することができ、蒸解度の標準偏差を30%縮小することができました。

製紙工場におけるプラント操業最適化

事例2 圧縮水素搬送の最適化

株式会社大林組様が福島県浪江町で実施する環境省委託事業「既存の再エネを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・実証事業」に、株式会社大林組様からの委託を受けて三國機械工業株式会社様ならびに株式会社ゼンリンデータコム様とともに参画し、圧縮水素搬送の最適運用管理システムを構築しました。

圧縮水素搬送の最適運用管理システムの構築

 

【課題】

水素利活用の経済合理性を向上させるため、複数の施設に対して効率よく水素カードルを配送したい。

【解決方法】

  • 複数の水素需要拠点と監視制御サーバを閉域VPN網で繋ぎ、各拠点の水素残量や圧力を遠隔監視するとともに、水素需要を予測し、自動で圧縮水素搬送計画を作成する最適運用管理システムを構築しました。
  • 配送情報を管理するクラウドサーバと搬送車両車載端末が通信することで、搬送車両の運行状況のGPSによる把握や搬送指示を行うことができます。
  • 各拠点間の距離なども考慮して計算した最適搬送計画を作成することで、圧縮水素の搬送コストやCO2排出量を削減することが可能です。

最適運用管理システム

CI Server:弊社統合情報サーバ
DDMOnEX:弊社最適操業支援システム

事例3 原動力設備プラントの操業最適化

お客様のプラントは、生産および空調の目的で電力、冷水/温水、蒸気などのエネルギーが使用されており、そのエネルギー源として都市ガス、重油等の燃料と電力(自家発、買電)が使用され、複雑な運用形態となっています。

プラント

【課題】

エネルギーを集中管理、制御する計装システムを導入していますが、エネルギー源費用を含め年間多大な運用費がかかっており、原動力設備の最適運用および自動化が大きな課題となっていました。

【解決方法】

翌日のエネルギー需要負荷を予測しながら、運用コスト最小を目的として、熱源機器、搬送ポンプなどの発停を自動制御することができるようになりました。需要負荷予測はPIMSサーバに蓄積した過去の実績値、操業カレンダー、および外部から取り込む気象予報値を基に、翌日24時までの電力、熱需要を予測しています。設備に必要かつ十分な台数制御を施した結果、対前年同期と比較して、

  • 熱源設備のシステムCOP(Coefficient of Performance)が1.28から1.48に上昇、その結果、熱源設備の原単位は18.3%改善
  • 燃料コストの削減のみで、プラント全体での省エネ率(コスト削減幅/プラント総エネルギー源費用)1.3%の実現
  • 冷凍機、送水ポンプの手動発停回数(数百回/月)が、ほぼ0

などの導入効果を確認することができました。

熱源設備のシステムCOP及び熱源設備の原単位コスト比較

※COP (Coefficient of Performance):値が大きいほど高効率/省エネであることを示します。

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